12月20日(火)地域包括支援センター「みどり」主催・地域ケア会議が開催されました
12月20日(火)鶴嶺西地区の包括支援センター「みどり」の主催により地域ケア会議が開催され、まちぢから協議会広報として取材をしましたのでレポートします
鶴嶺西地域包括支援センターみどり 地域ケア会議
地域ケア会議は介護保険法にもとずき包括的・継続的ケアマネジメント支援業務に位置付けられた活動で、地域包括的ケアシステムの構築に向けた手法の一つとのことです
現在、日本は世界に類を見ない急速な高齢化社会となっており、高齢になっても住みなれた地域で尊厳のあるその人らしい生活ができるように、地域の特性に応じた地域包括ケアシステムを実現していこうという取り組みです
鶴嶺西コミュニティーセンター2階会議室を会場とし、主催の「みどり」メンバーに加え、地域の民生委員、ケアマネージャー、介護サービス事業者、ボランティアの方々の参加を得て開催されました
鶴嶺西まちぢから協議会が実施した地域住民へのアンケート結果をふまえ、各地区の事例からそれに対する行動のあり方、解決策のヒントなど「こんな仕組みがあったら良いのでは?」をテーマに、参加者は4グループに分かれて、虐待や家庭内DV、ネグレクトの事例から活発な意見交換、提案がなされました
事例では、虐待については「虐待」となにをもって判断するのか、プライバシー侵害への配慮、個人情報という観点から気付いても介入できない難しさなど共通した悩みが聞かれ、また、大ごとになるとこの地に住めなくなるのでは?という不安などから潜在化してしまうケースもあるとのことです
ネグレクトでは本人の精神状態に波があり、一人暮らしの場合は無気力な状態では電話に出ることもなく安否確認ができなかったり、納得しないと援護も受けない、必要なサービスが受けられずそのままになってしまうというケースなどが紹介されました
支援センターの方の悩みの一つは「情報が入ってこない・どうしたら敷居を低くできるか・気軽に相談してしてもらえるか」ということでした
情報の入手が難しくなった点について共通の認識としてコミュニケーションの希薄化があげられ、昔のような近所付き合いがなく、コロナ禍で民生委員と対面で話す機会がなくなったことや、自治会に入会しない新規住民や退会する高齢者の増加という構図も影響しているのではという声が聞かれました
提案としては、家庭内に問題があるとすれば、居宅介護支援会社が市内に多くあるのでそこを活用したり、民間企業、例えばガス、水道、新聞といった各戸に定期的に回る業態の企業などとの連携・協力体制で情報の収集ができないだろうかという意見も出ていました
また、目的に沿って高齢者、子供が一緒になって話や交流ができる場があっても良いのでは、例えばスマホの使い方を子供や若手の人が教える場があればそこから高齢者の状態や環境の情報が得られるのではないかというものです
そのほか、虐待などで110番する際の判断基準として「今すぐ来てほしいとき」ということが示されました、「何か心配」という時には市役所、包括支援センターに連絡してほしいとのこと
「今はない仕組みをこれから作って行かなければ」と思っていただければこの会は意味があったと思いますと、主催者の言葉で締めくくられました
鶴嶺西地区・地域包括支援センターみどりの紹介ページはこちらです
【後記】
ハッとしたのは高齢で目の機能が低下したため文字を読むことが苦手になる人が多く、いくら情報資料をいろいろな媒体で流してもなかなか情報入手までに至らないことも多くあるとの指摘です
昨今は何かあるとホームページを見てくださいということが多いですが、そもそもアクセス自体ハードルとなっている上に、読むのが億劫という高齢者の現状にあらためて気付かされ、一方的な情報の垂れ流しに気をつける必要性を再認識しました
誰もが快適で安心して暮らすことのできる地域がこの取り組みを通して実現することを願っています
鶴嶺西まちぢから協議会 広報・高橋祐二