南湖の昔の人にはこの橋が南湖と十間坂の境の思い出がある橋である。今はこの橋はなく、流れていた川も暗渠になっている。南湖の人もこの橋のことを知る人は少ない。
この川の源流は茅ヶ崎駅南口線路脇、現“たまや”(編注1)の辺りを水源地として、線路を北に越え、イトーヨーカドーの南側を通って和田豆腐店跡(編注2)の横を南に下って南湖に流れていた。
この川に相応するのが三橋伊勢松著作の「南湖の特別地名」では“流れっ川”と呼ばれる川です。“水源は東海道茅ヶ崎の松並木の南側、駅の辺り⼀帯は低地で、至る所に湧水の出る所や、小さな池がたくさんあり、それらの水が集まって小川となり、茅ヶ崎⼩学校の北側の所で南側の高砂山付近の湧水や水田の水が集まり、学校の所で合流西に向かい、左折して上町地区内を六道の辻近くで更に左折し、南に流れた 南湖から中海岸、東海岸に小さな川は数本あるが、冬の乾燥期には全く水がなくなり、この川だけが⼀年中いつもきれいな水がサラサラと流れているので、流れっ川”とある。
水源が異なり、“左折して上町地区内を六道の辻近くで更に左折”とあり、南湖橋から六道の辻までは約260〜270mある。これを六道の辻近くと読むかどうかで違ってくるが、ほぼ同じではないかと推測します。
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編注1)茅ケ崎駅南店
編注2)エメロード中央付近 南側にかつてあったお豆腐店
編注3)このあたりでした(今はありません)