芹沢東部自治会の紹介

芹沢東部自治会

(世帯数:194)

会長 高木英明

(令和元年7月15日 改定)

芹沢東部は、1955(昭和30)年4月5日に高座郡小出村が廃止され、藤沢市と茅ケ崎市に分村合併した際に、大字堤、下寺尾、行谷とともに茅ケ崎市に編入された芹沢地区の東部に位置する。そのとき藤沢市に編入され、後に一部が「湘南ライフタウン」となった小出村大字遠藤とは、東端で接している。北には、小出川を挟んで慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)がある。西は細谷紺谷村とひかりが丘に、南は清水台と二本松に接している。

小出地区の特徴的地形は、二本松を頂点として八方に伸びる尾根とその間の谷戸(やと)と呼ばれる浸食谷であり、昔から「馬の七背」と言われてきた。芹沢東部自治会員の居住地域は、二本松から北の小出川に向って縦長の扇形に広がり、大きく2つに分かれている。

小出支所・小出小学校を谷戸頭(やとがしら)として、その東側から北に伸びる大谷(おおや)通りは、谷戸の1つである。大谷通りの遠山歯科医院から先の両側に約100戸の自治会員がいる。そこを下っていくと、右には木々の繁った丘陵が迫り、左は、昔「三軒大谷」と呼ばれた飯島姓の数軒を過ぎて、澱粉工場や水田があった低地が住宅地と畑に変っている。(70年前に小出小学校に贈られたピアノの購入には、当地のサツマイモ農家も多くの寄附をした。この頃、大谷通りの土手から湧いた清水が作る小川には、魚が多くいて、夏には蛍が乱舞していたと言う。芹沢東部では、全ての水流が北に向い小出川に注ぐ。)そこを過ぎると、米隆農園直売所や、鈴木園マルナオ園市川園などの観光果樹園が連なる。本自治会の活動拠点である自治会館も大谷通りにある。さらに北には、城の腰(じょうのこし)、冠木(かぶき)のような往時の地名が残っている。

一方、大辻の三叉路から湘南台方面に向かう道路(県道404号線)をすぐ左に入った尾根伝いの細い道は、窪島医院の辺りから藤沢市との境界線となり、都筑山から慶応大学に至る片側2車線道路の側道の形(これが本来の道路!)で宝泉寺前まで続く。その小径に沿って住宅が建ち並び、約90戸の自治会員がいる。この丘陵地には、窪島医院と車夫の家の他に、近年まで人家はなかったと言われるが、縄文時代には人が住んでいたらしく、昭和30年頃でも、畑では土器片や矢尻が多く見つかった。大谷通りを見下ろす中腹の山王様からは、晴れた日に、富士山と丹沢連峰・相模大山が一望できる。今年の「海の日」には、茅ケ崎海岸で浜降祭の式典を終えた腰掛神社の神輿が、長岡病院を出たあと大谷通りを北に進み、芹沢東部自治会館御旅所(昼食)から冠木に向ってお清めの渡御をした。

大谷のシタミヤ 山王様 山王様から西を望む

芹沢東部の人口は明治時代の26戸が昭和30年頃まで殆ど変わらなかったが、その後、昭和45年に市街化調整区域に指定されるまで、急速に増えた。現在では、当地に長く住んできた地元の方々と、昭和30~40年代以降に移住してきた家族が混在し、ともに自治会やコミセン活動に参加している。他地区と同様に高齢化が進む中で、老人クラブを自治会の一部として位置づけ、最近、「ゆめクラブ芹沢」と「ゆめクラブ芹沢大谷」を設立した(会員総数70余名)。少子化に対応することまではできないが、芹沢東部に子どもが生まれたことに自治会として祝意を表す「出産お祝い金」を創設した。また、企業数社に賛助会員として自治会に加入していただいている。企業には、オープンハウスや、環境問題・防災への取組み、高齢者支援等を通して、地域住民と共生する経営を期待する。

芹沢東部では、過去に小出川の氾濫が多く発生したらしい。現在、想定しなければならない災害は、数十年に一度起こるか起こらないかの大地震でも、大規模なクラスター火災でもなく、谷戸や傾斜地に建てられた家屋が巻き込まれる局所的な土砂災害である。これらは、最近の異常気象による集中豪雨で毎年起こっても不思議ではない。従って、自主防災部では、住宅の耐震補強の推奨、住民(特に高齢者家庭)の安否確認方法の確立、(救急車が来るまでの)救命訓練等に重点を置くのがよいと考える。

旧小出村において、芹沢東部は、行政・文化・商業の中心ではなかったので、名所旧跡は皆無であるが、都会からのハイカーを和ませる小さな祠、石仏、道祖神、子育地蔵、馬頭観音等が路傍に残っている。それらは、人々がこの地で信仰をよすがとして営んできた昔の暮らしを偲ばせる。現在も念仏講で使われている小さい仏像と大数珠が自治会館に安置されている。大谷通りの通称「どんぐり坂」を降りた道祖神の前で、毎年1月14日に「どんど焼き」が行われ、正月飾りなどを燃やして、小枝に刺して焼いた団子を食べ、1年間の無病息災を願う風習がある。

自治会館に渡御した腰掛神社の神輿 大谷通りの子育地蔵尊

今日でも、小出地区全体が市街化調整区域であり、芹沢東部には、商業施設・医療施設や飲食店がない。しかし、住民は、隣接する藤沢市の施設やサービスを享受している。日常の買い物は、遠藤矢向交差点の「ローソン」や、少し先の「湘南とうきゅう」か「やまか」に行けばよい。「藤沢ジャンボゴルフ」のニューオータニでは、落ち着いた雰囲気で食事ができる。何代にもわたり近隣の家庭医としてお世話になっている窪島医院を始め、各科の個人医院や病院も多い。

芹沢東部から他所に出掛ける交通の便は比較的良く、「湘南ライフタウン」バス停から湘南台駅に出ると、茅ケ崎市中心部をバイパスして、新宿・横浜・東京・羽田空港に、そして世界につながっている。「そうにゃん」のいずみ野線が慶応大学前まで伸びれば、さらに便利になるだろう。

 

芹沢東部自治会年間行事

開催月 行事名 内容
6月 防災訓練 搬送訓練、救命救急訓練等
8月 防災訓練 安否確認、放水訓練等
7・12月 地域清掃 自分たちで地元をきれいに
11月 レクリエーション バス旅行、バーベキュー等
1月 賀詞交歓会 今年もよろしく
ぼぼ毎月 自治会館1日オープン 世代を超えた居場所

 

関連リンク一覧

小出地区の概況、神社巡り
http://aralagi.travel-way.net/jinja/kanagawa/tigasaki_k.html